緊張すると出る変な臭いは、皮脂や悪い汗のせいである!
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ドキドキ・・・ハラハラ・・・。。。
と嫌な緊張を感じると、「あれ、自分の体からなんか変な臭いが漂ってくるなあ」と自覚することがありますよね。それだけでとても不快な思いをしますし、人にも「くっさ!」と思われていたらどうしようと不安にもなります。
どうにかならないものでしょうか?緊張してもあまり臭いわなくなる、何か良い対策というのはないのでしょうか?
デート、人前でのスピーチやプレゼン、大切な商談、コンサートでの演奏、演劇など、シチュエーションは人それぞれですが、事あるごとに緊張して臭くなるのはゴメンですよね。
というわけで、今回は、緊張したときの変な臭いの原因に注目し、対策の方法を打ち立ててみることにしました。長くなりますが、最後まで読んで、自信をつけていただきたいと思います。
そして今回強調しておきたいのは、やはり「汗」や「皮脂」です。これらが臭いに大きく関わっているわけです。
緊張すると、体では何が起きるか
まずは緊張したときの体の変化についてお伝えしましょう。
緊張したときには心拍数が上がるだけでなく、体内では色々な作用が働いている結果です。むしろ血管や筋肉が収縮して血行は悪くなっていて、そこで心拍数が拍車をかけて血圧を上げてきます。血管には望ましくない負荷がかかっているといえます。
では、なぜそのように体では色々なことが起きるのでしょうか。
交感神経が優位になりすぎる
緊張したときの様々な体調・心調の変化は、自律神経に秘密があります。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、前者は緊張や活動を司る神経で、後者は弛緩や睡眠を司る神経です。日頃はこれらがバランス良く働いていますが、過度に緊張してしまうと交感神経が優位に立ち過ぎてしまいます。
とりあえずこれが大きな要因です。
いくら勉強の苦手な人でも、心臓がドキドキして脈が増えることはすでにご存知と思います。そして、どうも思考視野が狭くなった感じがして、心に余裕もなくなりますね。
それは、交感神経が優位になり、心身が「戦闘モード」に入っているためです。
交感神経が優位になると、男性ホルモンの分泌が増えて皮脂の分泌を促したり、副腎皮質ホルモンの分泌が増えてストレスを感じたり、アドレナリンが増えて心拍数が上がったり落ち着かなくなったりします。
「心拍数が上がると血行が促進される」と思われがちですが、緊張しているときはそんな自覚はないですよね。悪寒のようなものを感じたりしているはずです。手足などの末端も冷たくなりますね。
ほかに見られる現象としては、声や体が震えたり、顔が青くなったり、腹痛や下痢が起きたりといったものが分かりやすいかと思います。
なぜそのようになるのかのメカニズムは謎に包まれていますが、人間の本能であることに違いはありません。今でこそ野生動物のように生死にかかわる戦闘はしませんが、大切なシーンこそ、あなたにとっては命を削るほどのものだということです。
◆ 緊張すると、顔が青くなるのではなくて逆に赤くなる場合はないだろうか。例えば、好きな人や恋人との付き合いを想像してほしい。大切な告白をするときは緊張しているはずだが、たいてい顔がパーッと赤くなるだろう。そのメカニズムに関しては、交感神経がさほど優位になっていないという説や、頭に血が上って顔が充血するという説もある。気温や状況、体質にもよるようだ。同じ緊張状態でも、恐怖と興奮では顔の色が変わってくる。実に不思議な現象だと思うが、あなたはどう考えるだろうか。
臭いの原因、皮脂と汗
ここで、皮脂と汗に視点を移し、緊張したときの臭いの原因についてお話を進めていきましょう。
臭いの主な原因は、ずばり以下のとおりです。
- 分泌される皮脂の増加
- 精神性発汗が起きる
- 汗の中の乳酸などの増加
これらは単独で起きることもありますが、緊張しているときはたいていこの3つは同時に起き、それが臭いを引き起こします。
では、ひとつずつ解説をしていきましょう。
分泌される皮脂の増加
交感神経が優位に立つことで男性ホルモンが多く分泌されるようになります。
それは女性でも同じです。ストレス性の脂性肌の人は、たいていこのパターンなのではないかと思います。
さて、皮脂が多く分泌されるとどうなるかというと、「顔の皮脂の酸化や臭いに困った!その原因と5つの対策」の記事にも書いた通り、皮脂が大好きな雑菌たちがやって来て、炎症や臭いを生じさせたりします。
すぐに拭き取ったり洗い流してしまえば良いのですが、緊張時こそそんな余裕はなく、次第に臭いを増していくことになります。
精神性発汗が起きる
汗には色々な種類のものがあります。
スポーツをしたときにかく大量の汗、暑いときに自然に出てくる汗、そして緊張時の汗・・。
その緊張時に汗が出てくることを「精神性発汗」といいます。
緊張していないときよりも汗の量が増えるだけでなく、脂汗がにじみ出て不快な思いをすることにもなります。脂汗には皮脂が混ざっているため、雑菌が繁殖して臭いを発しやすい傾向にあるでしょう。
◆ そういえば、臭い汗の代表格に脇の汗というものがある。そう、ワキガもそのひとつだ。その脇の汗やデリケートゾーン、足の裏の汗には、アポクリン汗腺から出てくるものも含まれる。アポクリン汗腺とは汗が出てくる汗腺のことで、汗腺はほかにエクリン汗腺というものもある。エクリン汗腺は通常(といったら変かもしれないが)の汗が出てくるところで、全身に存在する(もちろん脇の下にも)。今回話題にしている精神性発汗はエクリン汗腺からのものが主だと考えられている。通常、アポクリン汗腺の汗と違ってエクリン汗腺の汗は臭いの原因にはなりにくい。だが、汗の質が悪くなることで、エクリン汗腺の汗からも臭いを発することは珍しくない。(なお、緊張時にはアポクリン汗腺からの汗も多くなるという説もあるようだ。)
汗の中の乳酸などの増加
通常、汗というのは、乳酸や重炭酸イオンといった成分があまり含まれません。
しかし、発汗し始めの汗には割と多く含まれていると言われ、緊張したときの精神性発汗によってドッと汗が出るときに、乳酸などもドッと出てしまうということです。
この乳酸は、皮脂と混ざり合うことで酸っぱい臭いを発します。先ほど述べた皮脂や脂汗の臭いの要因のヒントがここにあるように思いますね。
また重炭酸イオンは、元々弱酸性である肌をアルカリ性に傾けてしまい、雑菌たちを繁殖させやすくしてしまいます。
総じて、雑菌が悪い!
以上から分かったのは、何はともあれ悪いのは雑菌だということです。雑菌といっても常在菌だって肌には棲んでいますので、100%臭いから逃れることはまず困難かと思います。
でも、対策をするのとしないのとでは、臭いも変わってきます。断然、やれることはやっていったほうが身のためかと思いますね。
臭いを抑える対策
対策といっても、「緊張を抑える」対策と「臭いを抑える」ための対策がありますが、緊張というのはいくら対策しても対策しづらいと思うので、まずは「臭い」のほうからお伝えしていきましょう。
臭いを抑える対策は以下のとおりです。
- 汗をこまめに拭き、可能ならシャワーを浴びる
- デオドラントアイテムでケアする
- 衣服の通気性を良くする
- 日頃から身体を清潔にしておく
では、ひとつずつ解説していきましょう。
汗をこまめに拭き、可能ならシャワーを浴びる
最もシンプルな方法です。緊張をして汗が吹き出てきたら、肌に負担にならないよう優しく拭き取り、可能であればシャワーで一掃してしまいましょう。
特に、脇は精神性発汗が起きやすいので、ここを拭き取ることは臭いを抑える上でも非常に効果的だと思います。
デオドラントアイテムでケアする
デオドラントアイテムは、ひとつほど携帯しておくと良いですね。
特にお仕事をしている人は、いつ何時緊張するか分かりませんから、エチケット上の必需品ともいえるでしょう。「わ、汗が出てきた」「臭いが漂いそう」と感じたら、即座に懐から取り出してケアしてみましょう。
デオドラントアイテムと一口に言っても色々ありますが・・・
・・・手軽なアイテムの一例として、「デトランスα」というものがあります。一回塗って10日の効果という、臭い対策のための最強アイテムです。
公式サイトはこちら
>>> デトランスα
ほかにも、汗拭きシートや制汗クリームなど、この世の中には便利なアイテムがたくさんあります。時間がある方は、是非色々探して購入し、カバンの中にしのばせておくと良いでしょう。
衣服の通気性を良くする
お召し物の風通しを良くしておくだけでも、肌が蒸れてしまうのを大きく防ぐことができます。
つまり、雑菌が繁殖しにくくなり、臭いの発生を大きく抑えることができるのです。
夏場は、ある程度素材の良い衣類でクールビズ!ネックは冬で、気候的には寒くても、コートを着たり中に何枚も着込んだりすることで、汗が蒸発しにくくなって蒸れてしまいます。
そのためか、冬の体臭に悩まされている人は意外に多いものです。
冬は防寒対策をしないと体調を崩してしまうこともあるので難しいですが、そんなときこそ、汗を拭きとる努力をしたり、デオドラントアイテムでケアをするのが良いのではないかと思いますね。
日頃から身体を清潔にしておく
緊張したそのときだけでなく、日頃から身体を清潔にしておくことも大切です。
つまり、きちんと入浴し、洗い、乾かし、肌に出ている古い角質・老廃物や皮脂をオフしておくことです。
肌は毎日毎日ターンオーバーが進み、古くなった角質が剥がれて垢(あか)となります。それが毛穴に詰まっていきます。そこに皮脂も残っていれば、酸化し、黒ずみ、雑菌の巣窟にもなります。
その状態で緊張して多量の汗が出ればどうなることか・・・。
・・・お分かりですね。
洗いすぎも肌を傷めてよろしくないですが、全身を優しく洗って、スッキリキレイな状態で一日を終えたいものですね。
緊張を抑える対策
以上では臭いを抑える対策をお伝えしましたが、やはり緊張の度合いを低めることができたら、それに勝る方法はありません。
当方は人前に立つ機会がけっこうあるので、緊張を抑える方法を何度か考えてきました。
「これで100%!」とは言いませんが、是非参考にしてみてください。
- 緊張していることを自覚し、受け入れる
- 楽しいことを考える
- 事後のご褒美を考える
- 好きな匂いを嗅いだり好きな音楽を聴く
- 薬等に頼る
- 日頃から経験値を増やす
- 日頃から心を整えておく
少し多いですが、ひとつずつ解説していきましょう。
緊張していることを自覚し、受け入れる
「緊張するな緊張するな」「どうすればリラックスできるのかな」と考えるほど、体は言うことを聞かずに緊張するばかり。無理に緊張を隠そうと演じるのも、疲れてストレスとなり、胃がキリキリと痛み始めたりもします。
緊張したら、素直に「自分は今緊張しているんだ」「あら、体が固くなっているなあ」「ドキドキして汗が止まらないなあ」と自覚し、さらに「緊張するのは当たり前。その上で最善を尽くせられればOK」と受け入れてみましょう。
すると、不思議なことに気持ちがフッと軽くなることがあります。
心理学的にどうなっているのかよく分かりませんが、川の流れに逆らうようなことをすると、きっと心身にも負荷がかかります。素直に緊張の流れに乗りましょう。
楽しいことを考える
楽しいことを考えましょう。とにかく楽しいことです。美味しいものを食べているときのことでも良いし、これからの本番で起こりかねない奇跡を想像してみたり、何でも良いでしょう。
緊張しているときはどうしても悪いことばかり考えてしまいますので、あえて楽しいことを考えることで、気持ちがフッと軽くなることがあります。
本番なんて失敗しても良いのです。
大成功しようとなんて考えるのは、それは自分の立場・面目のゆらぎを恐れているからではないでしょうか?
そんなことを考えても仕方がないのです。むしろ楽しいことを考えたほうがうまくいくことだってあるのです。
事後のご褒美を考える
上の「楽しいことを考える」のと少し似ていますが、緊張と本番をうまく乗り越えたら何かご褒美を自分に与えることを考えてみましょう。
ご褒美があるとなれば、なんだかワクワクしてきますよね。緊張は払拭できなくても、「乗り越えてやるぞ!」という勇ましい気持ちになるかもしれません。それだけでも、心は大きく開かれることと思います。
◆ 自然科学研究機構生理学研究所の橘吉寿助教とアメリカの国立衛生研究所の彦坂興秀博士によるサルを用いた共同研究では、「腹側淡蒼球」(ふくそくたんそうきゅう)の神経がご褒美を予測することでヤル気を引き出すのではないかとの結論が得られたそうだ。これが人間でも当てはまるのであれば、なるほど、実に単純なものだ。もしあなたに子供がいたら、褒美でつって宿題に勉強に頑張ってもらうようにしてみよう。
好きな匂いを嗅いだり好きな音楽を聴く
人間誰しもひとつやふたつ、落ち着かずにはいられない匂いというものがあるはずです。アロマやコーヒーなども良いのですが、当方の場合は味噌汁の素朴な匂いもけっこう落ち着いたりしますね。
緊張するときに限って外出先だったりして、昼食などもコンビニのおにぎりや弁当で済ませたりする人も多いと思いますが、ああいうのは、案外緊張を助長する気がします。
やはり、きちんとしたお店で味わい深い料理を堪能すると落ち着きますね。
まあ人それぞれなので何とも言えませんが、是非自分の好きな匂いを求めてみてください。
また、好きな音楽を聴くのも手ですね。好きでもないのに無理にテンションを上げるための曲を聴いたりするのではなく、ただただ好きな(できれば懐かしく感じる)音楽を聴くことで平静を保てることがあります。
ほか、好きな写真や絵などもなかなか効果的かと思いますよ。
薬等に頼る
どうしてもマインド面から気持ちを調節できないときは、緊張を和らげる薬に頼るという手もあります。
ただ、薬に関しては最終手段です。副作用もあるので、よく検討した上で使うようにしましょう。薬の味をしめると、無いときにパニックになってしまうこともあります。
緊張をしやすい病気である場合もあるので、精神科を受診し、医師と相談することをおすすめします。
◆ 受診する際は、「心療内科」ではなく「精神科」だ。「精神科」では心の病を診てくれるが、「心療内科」では心の不調からくる内科的症状を診ることになる。だが、たいていはひとまとめにされているように思う。また、「精神科」と書くと抵抗があるので、「心の病を抱えていたら気軽に来てね」という意味合いで「心療内科」とうたっている精神科もあるようだ。
日頃から経験値を増やす
日頃から緊張するシーンを増やすことで、それへの対処法を覚えていくことができます。
とは言っても、どんなプロですら、ここぞというときには緊張するものです。
だからといってそのストレスに押しつぶされていてはパフォーマンスに悪影響を及ぼしてしまうため、緊張を和らげたりごまかしたり乗り越えたりする術(すべ)を、それまでの経験から獲得しているのです。
日頃から心を整えておく
イライラを溜め込んでいたり、大きなストレスを抱え続けていると、それだけで自律神経は乱れていきます。「自律神経失調症」というものがあるとおり、一度乱れた自律神経には治療が必要になることもあります。
自律神経がアンバランスだと、それだけで情緒も不安定になり、緊張シーンでは人一倍気苦労をすることもあります。精神性発汗が多くなったり、皮脂の分泌も過剰になったりして、臭いも強まりやすい状況といえるでしょう。
緊張して汗が出たり臭ってしまうのは自然のこと
緊張をして汗が出て体から臭いが漂うのは、一見するとあまり良くないことです。美容やエチケットの面ではマイナスポイントともなってしまいますね。
でも、人間にとってごく自然なことなのです。
むろん、人によって臭くなりやすい人もいればそうでない人もいますが、緊張は誰にでもあるはず(無いならそれこそ異常)ですし、汗だって本能に基づいて出ますし、臭いは主に雑菌のせいなので仕方がないことです。
そのため、完全にその悩みを解消することはできない、というのが当方の持論です。
解消するのではなく、うまく付き合っていくことが大切なのではないかと思います。
そういった点を踏まえた上で、対策を遂行していってくださいね。最後に、今回のおさらいとして対策をまとめておきましょう。
<臭いを抑える対策>
- 汗をこまめに拭き、可能ならシャワーを浴びる
- デオドラントアイテムでケアする
- 衣服の通気性を良くする
- 日頃から身体を清潔にしておく
<緊張を抑える対策>
- 緊張していることを自覚し、受け入れる
- 楽しいことを考える
- 事後のご褒美を考える
- 好きな匂いを嗅いだり好きな音楽を聴く
- 薬等に頼る
- 日頃から経験値を増やす
- 日頃から心を整えておく
なお、デオドラントアイテムは、エチケットとしても、是非持っておかれると良いでしょう。とても役に立ちます。臭いを気にしなくて良くなるだけで、心に余裕が生まれますね。
最強のデオドラントアイテム
>>> デトランスα(よく見たら、数に限りがあるみたいです)
以上です。ご健闘をお祈りします!
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